ドクター解説 糖尿病専門医による食事療養の重要性

南昌江内科クリニック 院長 南昌江 南昌江内科クリニック 院長 南昌江

北九州市小倉生まれ。中学2年の時に、1型糖尿病を発症。
1988年福岡大学医学部を卒業後、東京女子大学糖尿病センターへ。
九州厚生年金病院、福岡赤十字病院勤務。
1998年、福岡市に南昌江内科クリニック開院。
診療の他、糖尿病患者を対象とした料理教室や運動教室を同クリニックで開催。
日本糖尿病学会専門医。

糖尿病 専門医インタビュー

自覚症状がないまま進行する「糖尿病」。放っておかず、治療を始めましょう。

 実は、日本人は糖尿病にかかりやすいこと、ご存知ですか?
現在の日本の糖尿病患者数は、予備軍を含めると2000万人を超えるといわれています。そんな国民病ともいえる糖尿病ですが、自覚症状がないため、治療を放っておく方も少なくありません。しかし、「喉が渇く」「目がかすむ」「足がしびれる」などの自覚症状が出た時には、病状はかなり進行した状態です。
糖尿病は自然に治る病気ではありません。「日常生活に支障がないから」「まだ軽度だから」と放置せず、早めに治療に向き合うことが大切です。

健康へ導くのも、病気を進めるのも「食」。だからこそ、食事療法が重要です。

 糖尿病の主な要因の一つは、食事です。栄養のバランスが偏ったり、過食が糖尿病をひき起こします。
ですから、糖尿病の治療には、食生活の改善が大変重要です。そして、食事療法と合わせて行いたいのが、運動療法です。もちろん、薬を使った治療法もありますが、薬物治療で糖尿病を完治できるわけではありません。
治療の基本である「食」を改善しない限りは、どんなに効果のある薬を飲んだとしても、それは一時的な効果しか期待できません。糖尿病治療の基本は「食」。普段の食生活を改善することが、糖尿病治療の第一歩であり、近道なのです。

「食べてはいけない」ではなく、「食べるために工夫する」。アイデア次第で、美味しさはぐんと広がります。

 「食事療法」と聞くと、「粗食しか食べられない」「美味しくない」「量が少ない」と思われる方も多いのではないでしょうか?確かに、糖尿病の食事療法ではカロリー計算や糖質・塩分制限が必要となります。
しかし、だからといって「食べてはいけない」というわけではありません。考えて食べれば、和食に中華、洋食、デザートだって食べて大丈夫なんです。重要なのは、「考えて食べる」ということ。「食べたい物を、食べたいだけ食べる」から、「食べたい物を、食べて良いように工夫して食べる」という食習慣に変えることが糖尿病治療の大きな一歩になります。食事療法は、決して苦行ではないのです。実際、私の患者様でも、食事療法を継続したおかげで、薬が必要でなくなったという方が多くいらっしゃいます。
 糖尿病は長く付き合っていく病気です。
そうした意味でも、治療の要である食事の改善に取り組んでみて下さい。
※ここで説明している「糖尿病」は「2型糖尿病」です。

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